古来、赤子の命ははかないものでした。
やっと世に出たその命が、わずか二日三日で果ててしまうなど日常茶飯事のことでした。
人々は何とか赤子が天に召されることがないように、悪霊の目につかないようにと祈りました。
そのために生まれてきた子にわざとお古のぼろ着物を着せたりしました。
また自分たちが生んだ子ではない、拾ってきたんだと言い繕うために、幼名を「お捨て」、「拾い」などのようにしました。
そんな赤子が何とか生を永らえ、人生を自分の力で生きていける気配が見えた時、赤子は生後はじめて氏神様に御参り(お宮参り) して氏子となります。
男児31日目、女子32日目に参ることが多いですが、モモカマイリといって100日目にお参りする地域もあります。
赤子は里から贈られた 初着(うぶぎ) を掛け衣装としてまといました。
社前に御神酒と赤飯を供え、赤子をつねって泣かせることで神様に印象づけこれからの御加護を祈りました。

現金を贈る場合の表書き 

初穂料・御玉串料・御神饌料 など。
紅白の蝶結び の水引きがついた熨斗袋を使います。

★上段には、御初穂料、御礼、御玉串料など。 
★下段には姓のみ、もしくは夫婦連名とします。

●初穂料と玉串料の違い
そのお参りの際に神官にお祓いの儀式をお願いします。
この時に謝礼として払うお金が 「初穂料」 です。
初穂料とは神社での祝詞やお祓いなどの謝礼の表書きとして使われている言葉で一般的にお宮参りの際に祝詞をあげてもらったお礼として払います。
初穂というのはその年の最初に実った稲・穂・野菜などのことで、昔は収穫したものを感謝の気持ちを込めて神様に捧げていました。
現代ではその収穫物ではなく、変わりにお金をつつんで 「初穂料」 として渡すということが一般化したようです。
ちなみに、お宮参りの他には七五三・結婚式の時などにも初穂料として神社に納めることがあります。

玉串料は玉串(榊の枝に紙垂を付けたもの)の代わりとして納める金銭のことなので、お守りや神様からお札をもらうようなお宮参りや七五三などの儀式の時には、「初穂料」として神社に金銭を納めるのがいいでしょう。
初穂料を包む金額は地域や神社によって変わってきますが、5,000円から10,000円が相場です。
神社によっては授与物(お守りや絵馬など)によってさまざまな金額のコースを設定しているところもあります。
しかし、金額は「お気持ちでいいです」とする神社も多くあり、その場合はいくら包めばいいのか分からないと悩む方も多いでしょう。
迷った時は5,000円から10,000円の間で払うと間違いないです。
神社で正式に祝詞をあげてもらい、お祓いなどのしてもらう謝礼は、白赤の蝶々結びの水引きがついた熨斗袋を使用するのが理想的です。