学術芸術上の発明改良創作に関し事績著明なる者に授与されます。
褒章条例(明治14年太政官布告第63号)の改正により、1955年(昭和30年)1月23日に制定されました(昭和30年政令第7号)。
同条例1条は、紫綬褒章を「学術芸術上ノ発明改良創作ニ関シ事績著明ナル者ニ賜フモノトス」と定めています。
2002年(平成14年)の栄典改革により、「紫綬褒章については、年齢制限を撤廃し、科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術分野における優れた業績等に対して、速やかに表彰する。」とされ従来50歳以上とされていた年齢制限が撤廃されました。
例年、春(4月29日)と秋(11月3日)の2回発令され、学術、芸術、スポーツ分野の功労者に授与されます。
「勲章、記章、褒章等の授与及び伝達式例」(昭和38年7月12日閣議決定)4条は、褒章について、「内閣総理大臣の命を受け、内閣府賞勲局長が所管大臣に伝達し、所管大臣が適宜受章者に伝達する。」と定めました。
通例、紫綬褒章の伝達式は、東京都内のホテルなどで行なわれます。
また受章者は、伝達式にあわせて、皇居で天皇に拝謁します。
紫綬褒章の受章者には、紫色の綬(リボン)が付されたメダルと、受章の理由・受章日などが書かれた天皇名の褒状、略綬が授与されます。
褒章をもって表彰されるべき者が団体であるときは、褒状が授与されます。
団体に対して紫綬褒章と同様の理由で授与された例としては、2006年(平成18年)のワールド・ベースボール・クラシック第1回大会で優勝した日本代表チーム(王貞治監督)が初めてです。