香典とは
香典とは「香を供える」という意味に由来していますが、貴重な品を提供するという意味に解釈することもできます。
昔は葬儀となると近隣の人々に食事の振る舞いをしなければなりませんでしたが、それが多額の出費となるため、遺族は大きな負担を強いられることになりました。
その負担を村全体で助け合うために、「食料」を提供したことが、庶民にとっての香典のはじまりといわれています。
明治になって金銭香典が広まってきましたが、完全に食料から金銭へと移行したのは戦後になります。
本来、香典を出すのは葬儀の日とされていましたが、現在は通夜、葬儀・告別式いずれかに持参します。

不祝儀袋(香典袋)とは(「不祝儀」の読み方=ぶしゅうぎ)
通夜や葬式葬儀や法事などのお悔やみ・弔事際に金品を包む水引きのついた袋で、黒白などの水引を結んだ袋のことです。香典袋とも言います。
不祝儀袋については、故人の宗教によって袋自体が違います。
また表書きは宗教だけでなく、通夜、葬儀、法事という儀式の違いによって書き分ける必要があります。
失礼に当たらないよう、事前に葬儀の日時などの確認とともに、宗旨宗派の確認をしておくのがいいでしょう。
不祝儀袋の中袋には、お札の向きをそろえ、中包みを開けたら表面が見えるように包むようにします。
新札やあまり古いお札を避け、新しいものには折り目を入れるなどしておきます。
中包みには、表中央部分に金額を、裏には住所氏名を書きます。
水引は黒白、白銀、銀、白という色を用い、結び切りの形にして、忌事は二度と繰り返さないという意味を込めます。
忌事では、上包みの裏の部分は、上の部分が下の部分を覆うようにたとう折りでたたみます。